PowerShell では Active Directory プロバイダを使用することができます。
では「プロバイダとは何か?」ですが、操作するデータストア(ファイルシステムやレジストリなど、環境変数など)に対して「同じコマンドで取り扱えるようにする仕組みを提供する機能」のことをいいます。
このプロバイダにより、New-Item や Copy-Item、Remove-Item といったコマンドレットを、様々なデータストア環境において同じように扱うことができます。
例えば New-Item コマンドレットであれば
- ファイルシステムではファイルを作成する
- レジストリではレジストリとキーを作成する
- Active Directory ではユーザーを作成する
といったように「~を作成する」という共通動作を行います。これにより、システム別にコマンドレットを分けて覚える必要がなくなります。
さて、本題のActive Directory プロバイダについて見てみましょう。
まずは前回の記事を参考にActive Directoryモジュールを読み込んでおきましょう。
次に、下記のように入力します。
cd AD:
これで、PowerShell は下図に示すように、「PS AD:」という表示に切り替わります。
これは カレントのプロバイダが Acitve Directory に切り替わったことを意味します。
試しに
dir
と入力すると、現在の Active Directory のオブジェクト一覧が表示されます。
ここでもう1つ操作を行ってみましょう。
上図の DistinguishedName列 にある文字列を cd コマンド(Set-Locationコマンドレット)に渡すと、指定したActive Directoryのドライブへと移動することができます。
下記は DC=corp, DC=contso, DC=com へ移動した後、dir コマンドによりオブジェクト一覧を表示した例です。
今回は、Active Directory のプロバイダについて説明しました。
次回からは、Active Directory専用のコマンドレットについて取り上げていきたいと思います。
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